「糖類は構造式が複雑…」
「アミノ酸覚えること多すぎ!」
「合成樹脂はもう諦めよう\(^o^)/」
あなたもこのように思っていませんか?
有機化学の高分子分野は知識が複雑で、
暗記しても暗記しても頭から抜けていってしまいますよね。
あなたの高分子の知識が定着しないのは、
高分子分野の全体像を教えてもらったことがなく、
さらに各分野の「覚え方の型」を理解していないからです。
ここでは高分子分野の全体像をまとめます。
この記事の内容を理解することで、
高分子分野の網羅的な知識が身についき、
周りにかなり差をつけられます。
ぜひ最後まで読み飛ばさずに読んでみてください。
高校化学で習う高分子化合物
「高分子化合物」とは、
分子量が10,000を超えるような化合物です。
高分子化合物には、
自然界で作られる「天然高分子化合物」と、
人工的に生成する「合成高分子化合物」があります。
今回はこれらの化合物のうち、
高校化学で必要になるものを、
一気に総復習していきましょう。
天然高分子化合物
「天然高分子化合物」は、
自然界で作られる高分子化合物で、
主に生命活動に関わる物質です。
高校化学では、いわゆる三大栄養素、
①炭水化物(糖類)
②たんぱく質(アミノ酸)
③脂質(油脂)
の勉強をします。
どれもとても身近な物質で、
イメージもしやすいと思います。
①糖類・炭水化物
「糖類」とは、
Cn(H2O)nという形をした「単糖」が、
脱水縮合をすることで高分子になったものです。
単糖は一見とても複雑ですが、
以下のように一直線にしてしまえば、
意外と単純な構造をしています。
単糖はたくさんの「不斉炭素原子」を持っていますね。
この不斉炭素原子によってできる異性体ごとに、
単糖には名前がつけられます。
単糖に関する詳しい解説は以下でしているので、
是非そちらも読んでみてください。
そんな単糖が2つ繋がると「二糖」に、
たくさん繋がると「多糖」になります。
二糖・多糖に関しては、
以下の記事で詳しい解説をしているので、
ぜひそちらをごらんください。
②アミノ酸・たんぱく質
「たんぱく質」は、
以下の-COOHと-NH3を持つ「アミノ酸」が、
アミド結合で繋がった高分子化合物です。
アミノ酸は約20種類も存在し、
その組み合わせによってたんぱく質の性質が変わるのです。
以下で、
・アミノ酸の分類・覚え方
・アミノ酸の性質
・たんぱく質の性質
についてまとめているので、
是非そちらを読んでみてください。
【合わせてチェック】
・【高校化学】アミノ酸の簡単な覚え方!【20種類総まとめ】
③油脂
「油脂」は正確には高分子ではありませんが、
糖類・たんぱく質との流れもいいので、
ここでまとめて理解してしまいましょう。
油脂は以下のように、
グリセリンに高級脂肪酸がエステル結合した化合物です。
油脂の性質は高級脂肪酸によって決まります。
たとえば、
高級脂肪酸に二重結合があるかないかで、
以下のように構造が変化するのです。
二重結合が多いほど分子が近寄り辛くて液体に、
二重結合が少ないほど密着できて固体になります。
高級脂肪酸は炭素数や二重結合によって、
その名前が変わってきます。
それらに関しては以下の記事にまとめてあるので
是非そちらを読んでみてください。
合成高分子化合物
石油などから手に入る材料を、
人工的に加工して高分子にするのが「合成高分子化合物」です。
プラスチックやゴム、繊維など、
非常に身近な高分子化合物です。
①合成樹脂・ゴムなど
合成高分子は人工で作るもので、
その製法に注目すると整理しやすいです。
合成高分子は主に、
・付加重合
・縮合重合
・開環重合
によって作られます。
プラスチックなどの「合成樹脂」や、「ゴム」などは、
基本的にこの方法で作られます。
これらの合成高分子の分類や性質は、
以下で詳しく解説しています。
②繊維
「繊維」は、
一直線に長く繋がった高分子化合物です。
そして繊維はその製法によって、
合成繊維、半合成繊維、再生繊維など、
さまざまな種類があります。
繊維に関しては以下にまとめています。
まとめ
今回は高分子化合物の総まとめでした。
かなりたくさんの分野を紹介しましたが、
各分野できちんと原理を理解していくと、
意外と知識も定着すると思います。
ぜひ一回読んだだけで満足せず、
気になるところから積極的に復習していきましょう。
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